「量子光工学」講義ノート
2021年度 博士前期課程 春夏学期
[毎週火曜日, 第1時限 (08:50-10:20), E1-115室]
- 概要: 光の持つ様々な量子的性質について、光通信を念頭に置きながら述べる。
- 光子 March 31, 2021
- 量子光学は「光のエネルギーは離散的でありそれ以上には分割できない最小単位がある」ことを出発点としており、様々な量子力学的現象はこのことに起因する。この光エネルギーの最小単位を「光子」と呼ぶ。本章では、量子光学への導入として、光子が発見された歴史的経緯を紹介する。光量子説、空洞放射、など。
- 量子光学の基礎 April 12, 2021
- 光の量子的性質を学術体系的に記述するには量子力学を用いる。本章では、量子力学の考え方や数学的記述法について、光子を題材にしながら説明する。量子力学的重ね合わせ、ヒルベルト空間、ケット状態、物理量演算子、固有値・固有関数、不確定性原理、シュレディンガー方程式、ハイゼンベルグ方程式、など。
- 電磁場の量子化 May 17, 2021
- 前章に基づき、電磁場を量子力学的に記述する。まず、調和振動子を量子化し、これを光電場に適用する。本章にて、光の量子的振舞いを記述する基本要素である生成・消滅演算子及び光子数演算子を導入する。
- コヒーレント状態 May 26, 2021
- 純粋な単一周波数光(または理想的なレーザ光)は、コヒーレント状態と呼ばれる量子状態にある。この状態は不可避な揺らぎ(量子雑音)を伴っており、これが光を用いるシステムの究極的な性能を決める要因となる。前章までの量子力学の理論体系に基づいて、コヒーレント状態の量子雑音について説明する。
- 光増幅 June 18, 2021
- 誘導放出/自然放出は光の量子的性質から生じる現象であり、レーザ発振器や光増幅器の源となっている。この現象を前章までの量子力学の理論体系に基づいて記述する。
- 量子干渉 June 23, 2021
- 光の干渉現象は日常的にもよく知られた現象であるが、光子の世界では古典光学とは異なる干渉現象が現れる。これについて述べる。ヤングの干渉、二光子干渉、ビームスプリッタでの干渉、など。
- 量子もつれ July 12, 2021 new!
- 量子もつれ光子は量子の世界に特有な状態であり、日常的な直感とは相容れない不思議な特性を示す。また、量子コンピュータや量子情報通信のリソースとなる。これについて述べる。
last updated on July 12, 2021